春日部市立病院の男性死亡は医療過誤、660万円の支払命令

春日部市立病院で平成23年、リウマチの男性=当時(75)=が肺炎で死亡したのは病院側の医療過誤が原因だとして、遺族が春日部市に約6250万円の損害賠償を求めた訴訟で、さいたま地裁(高野輝久裁判長)は22日、病院の医療過誤を一部認め、約660万円の支払いを命じた。

判決文によると、同病院は男性が肺炎になった後も関節リウマチの治療薬を投与。投与中に呼吸困難などの症状が現れた場合は、ガイドラインなどに従い投与を中止すべきだったと指摘した。

男性の妻(78)は「判決は病院の問題点を適切に判断してくれている面があり、ありがたく思う」とコメント。同病院の小谷昭夫病院事業管理者は「判決文が届き次第対応を検討する」としている。

出典:産経ニュース

群大病院が遺族側に回答…調査結果出た後「説明の場設ける」

群馬大学病院の旧第二外科で手術後に患者の死亡が相次いだ問題で、遺族側弁護団は13日、同病院などに送付していた説明会開催を求める通知書に対し、病院から「調査委員会の結果を受けて説明の場を設けたい」とする回答が文書で届いたことを明らかにした。

弁護団は先月、病院長と第二外科の責任者だった教授、執刀医あてに通知書を送付。通知書は「遺族に対し説明義務を果たさないのは違法」と指摘し直接説明を求める内容で、同日を回答期限としていた。執刀医と教授からは、同日までに回答がなかった。

出典:yomiDr.

群大術後死、外科学会が51例検証へ…問題医師以外の執刀も

群馬大学病院(前橋市)で肝臓の手術を受けた患者が相次ぎ死亡した問題で、第三者による調査委員会(委員長=上田裕一・奈良県総合医療センター総長)は29日、2007~14年度に行われた消化器外科手術後に死亡した患者51人を対象に、診療に問題がないか詳細な医学的検証を行うと発表した。

この中には、既に明らかになっていた問題の男性医師による30人も含まれる。検証は日本外科学会に委託されており、来春にも結果をまとめる予定だ。

この日、京都市内で記者会見した上田委員長によると、同学会は、問題の男性医師が旧第二外科に在職した07年4月から15年3月まで8年間の調査を実施。難易度の低い手術も含め、旧第二外科と旧第一外科で行われた消化器外科の全手術(約6700例)から、入院中に死亡した64人(旧第一26人、旧第二38人)の病名や手術方法といった基礎データを検討した。64人の手術は、問題の男性医師を含む15人が執刀した。

検討の結果、51人に詳細な調査が必要と判断。今後、遺族の同意を得てカルテや検査画像を精査し、手術や術後管理など診療に問題がないか調べる。51人のうち30人は、問題の男性医師が執刀した肝胆膵かんたんすい(肝臓、胆道、膵臓)外科手術の患者(腹腔ふくくう鏡8人、開腹22人)だった。

また、上田委員長は、今月20日に男性医師と上司だった教授に聞き取りを行い、教授が、患者の死亡が相次いでいたことを認識していたことを明らかにした。それでも手術を継続した理由については、上田委員長は明言を避けた。

出典:yomiDr.

造影剤誤注入で患者死亡、医師に有罪判決「初歩的ミス」

国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)で昨年4月、女性患者(当時78)の脊髄(せきずい)に誤った造影剤を注入して死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われた女性医師(30)の判決が14日、東京地裁であった。大野勝則裁判長は「ミスはごく初歩的であり、過失は重い」として禁錮1年執行猶予3年(求刑禁錮1年)を言い渡した。

判決は、造影剤の箱などには「脊髄造影禁止」と目立つように朱書きされていたと指摘し、「ほんの少し注意を払えば使用してはならないと容易に気づけた」と批判。一方で、「反省し謝罪を重ねている」とした。判決後、患者の次男(50)が記者会見し、「医師の教育が不十分であり、病院の過失も非常に大きい。刑事事件で医師しか裁けないのは限界を感じる」と述べた。

判決によると、女性医師は昨年4月16日、脊髄造影検査をする際に、患者に脊髄への使用が禁止されている造影剤「ウログラフイン」を誤って注入し、患者を死亡させた。

出典:朝日新聞

【動画】手術後に7人死亡 千葉市立海浜病院に立入調査

千葉市の病院で3カ月の間に心臓などの手術を受けた患者7人が死亡していたことを受け、保健所が立ち入り調査を行いました。

千葉市立海浜病院では、今年4月から6月の3カ月間に心臓血管外科で手術を受けた50代から70代の男女7人が手術後、20日以内に死亡していることが分かりました。これを受け、千葉市保健所は、医療安全管理体制がきちんと取れているのか病院に立ち入り調査を行いました。病院側は「7人中5人は70代の高齢者で、リスクが高い患者がたまたま重なった可能性もある」としています。病院は今週中に外部の有識者を含めた調査委員会を設置し、本格的な調査を行う方針です。

出典:テレ朝news

関連動画:千葉市立病院8人術後死、市「ミスとは考えず」

針を抜き忘れ50代女性死亡 石巻赤十字病院

宮城県石巻市の石巻赤十字病院は4日、同病院救命救急センターで昨年8月、医師が同県の50代の女性に救命処置をした際、心臓を覆う心嚢(しんのう)に刺した針を抜き忘れ、針が心臓に刺さって女性が死亡する医療ミスがあった、と発表した。

県警石巻署は、業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査している。

同病院は「女性と遺族に申し訳ない。事故後、エックス線撮影などで(針などの)診療材料が体内に残されていないかどうかを確認するよう対策を講じた」としている。

病院によると、女性は末期の乳がんで、昨年8月13日午前8時半ごろ救急搬送された。心肺停止状態になったため蘇生処置を実施。その後、心嚢にたまった水を抜く管を取り付けるための処置として、20代の男性医師が管を導入する針を刺した際、針を抜き忘れた。

針は7~8センチで、心臓に達し、出血した血液などがたまって心臓を圧迫。女性は翌日早朝に死亡した。

別の担当医師は、針が残っていることに気付いたが、死亡診断書にはがんで死亡と記載。処置した医師本人が15日になってミスを病院に報告し、発覚した。〔共同〕

出典:日本経済新聞

重症患者に輸血ミス、さらに容体悪化 神奈川の県立病院

神奈川県立病院機構は24日、県立病院で血液型がA型の入院患者に誤ってO型の血小板を輸血する医療ミスがあったと発表した。患者は重症となっている。

同機構によると、20日午前6時ごろ、30代の女性看護師が集中治療室(ICU)で別の患者に輸血するはずだった容器と取り違え、26ccを輸血。約3時間後にミスに気付いた。患者は病気のため輸血ミスの前から重症で、23日夜にさらに容体が悪化したという。

同機構の担当者は記者会見で、患者の血液データに異常がないことなどからミスで容体が悪化した可能性を否定。「大変申し訳ない。再発防止に努めたい」と謝罪した。

同機構の此田雅之本部事務局長は「患者の家族の同意が得られていないので病院名は公表できない」と説明している。〔共同〕

出典:日本経済新聞

千葉市立病院8人術後死、市「ミスとは考えず」

千葉市立海浜病院(千葉市美浜区)の心臓血管外科で今年4~6月に手術を受けた入院患者8人(55~81歳)が手術翌日から1か月半の間に死亡した問題で、市病院局は25日、開会中の同市議会の本会議で、8人の手術は、これまでと同じ手法を採用し、全て保険適用だったことを明らかにした。福永洋市議の一般質問に病院局の島田幸昌・経営管理部長が答弁した。

また、術後に患者が死亡する例が相次いでも手術を続けたことについて、島田部長は「心臓血管外科では緊急を要する手術も多く、手術をしても残念ながら死亡に至るケースもある」と説明。その上で「今回の事例もリスクの高い困難な症例が続いたと判断していた」と述べ、当時の病院局は医療過誤と認識していなかったとする見解を示した。

病院局の担当者も取材に対し、「当初から医療ミスとは考えていない。それを証明するためにも外部の調査委員会に調べてもらっている」と語った。

出典:yomiDr.

検査で血液取り違えが5件 国内2004年以降

病院が検査のため採取した入院患者の血液を、別の患者のものと取り違える医療ミスが5件報告されたとして日本医療機能評価機構(東京)は21日までに、医療機関に注意喚起した。いずれも確認が不十分だったことが原因。うち3件で誤った検査データに基づき、輸血や中心静脈カテーテル挿入など本来は必要ない治療が実施されたり、退院が延期されたりするなど患者に影響が出た。

機構の報告書によると、取り違えは7~9月の間に1件報告。2004年以降にさかのぼって調べたところ、同種事例が4件あった。

名字が1字違いの患者がいたため、取り違えたケースや、研修医が患者4人分の血液保管容器を1つのトレーに載せて採血に回ったため取り違えたケースなどがあった。

腎機能障害で貧血がある患者の血液検査データに基づき別の患者に輸血が実施されたケースでは、取り違えられた患者の検査データが翌日に劇的に改善したため、誤りに気付いたという。〔共同〕

出典:日本経済新聞

医療事故調査制度、2015年12月の届け出36件

昨年10月に始まった医療事故調査制度で、第三者機関「医療事故調査・支援センター」を運営する日本医療安全調査機構は8日、昨年12月に届け出があった死亡事故は36件だったと発表した。10月は19件、11月は26件で次第に増えている。

36件のうち、病院からが32件、診療所からが4件。診療科別では内科と外科が各6件、心臓血管外科と精神科が各4件、循環器内科と整形外科が各3件など。医療機関などからの相談は187件あり、うち2割は医療事故として届け出るべきかどうかの問い合わせだった。

出典:朝日新聞